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2026年 世界で加速するSNS規制「プラットフォーム責任」と「若年層保護」が示す新潮流

2026年 世界で加速するSNS規制──「プラットフォーム責任」と「若年層保護」が示す新潮流 記事
2026年 世界で加速するSNS規制──「プラットフォーム責任」と「若年層保護」が示す新潮流

2026年現在、SNSをめぐる法規制は大きな転換点を迎えています。その背景にあるキーワードは、①プラットフォームの責任強化②若年層の保護。世界の主要国・地域では、社会的影響力が増したSNSのリスクに対応するため、かつてないスピードで法整備が進んでいます。本記事では、その最新動向をまとめつつ、日本や企業がどのように向き合うべきかを考えます。


1. 欧州(EU):世界で最も厳しいデジタル規制の先頭を走る

EUは「デジタル規制の世界標準」を狙い、包括的なルールを整備しています。

デジタルサービス法(DSA)

フェイクニュースやヘイトスピーチなどの違法コンテンツの迅速な削除を義務化。違反企業は全世界売上高の最大6%という非常に重い制裁金が科されます。(なおEU GDPR では全世界売り上げの4%制裁金であるため6%というのは非常に重いです)

また、アルゴリズムの透明性や、未成年者へのターゲティング広告の禁止など、プラットフォーム運営の根幹に踏み込む規定が特徴です。SNS企業は、単なる“場の提供者”ではなく、社会的責任を負う主体として扱われ始めました。

デジタル市場法(DMA)

Meta、Appleなどの巨大IT企業を「ゲートキーパー」と定義し、自社サービスへの優遇を制限。競争の透明化と健全化が目的で、SNSやアプリストアを含む広範なデジタルエコシステムに影響を与えています。


2. オーストラリア:若年層保護で世界最先端へ

2025年12月に施行された改正オンライン安全法は、世界で最も大胆な未成年保護策として注目されています。

16歳未満のSNS利用を原則禁止し、企業側に年齢確認プロセスの導入などの「合理的な措置」を義務付け。違反すると最大50億円規模の罰金が科されます。

SNS企業に「利用者年齢の証明責任」を求める点で、従来の“自己申告”型モデルを大きく転換したといえるでしょう。


3. フランス:さらに一歩踏み込む“公衆衛生”としてのSNS規制

2026年9月施行予定の新法案では、15歳未満のSNS利用禁止が検討されています。
背景には、SNSが引き起こすいじめ・睡眠不足・メンタルヘルス悪化などを“公衆衛生上の問題”と位置づける動きがあります。

また、学校現場では既に高校でのスマートフォン持ち込み禁止が進むなど、オンライン依存対策が社会全体のテーマになりつつあります。


4. アメリカ:連邦と州が並行して動く多層構造の規制

アメリカは単一の規制体系ではなく、連邦レベル+州レベルで複数のルールが同時進行しています。

子供オンライン安全法(KOSA)

SNSに対し、未成年が依存やネットいじめに晒されないよう「注意義務」を課す内容。プラットフォームに設計段階での安全性確保(デザイン・ガバナンス)を求めます。

州独自の規制(例:ユタ州)

  • 夜間のSNS利用を制限する「デジタル門限」
  • 未成年アカウント作成時の保護者同意義務
    など、実生活を直接制限する規則が広がりつつあります。

5. ブラジル:司法当局 vs SNS企業の緊張関係

ブラジルは、選挙における偽情報拡散問題への危機感が特に強い国です。

裁判所はフェイクニュースを拡散するアカウント停止を積極的に命じており、2024年には司法命令に従わなかったとしてSNS「X(旧Twitter)」の国内利用が一時全面停止される異例の事態に発展しました。

SNSが民主主義に与える影響を踏まえ、国家主導で厳格な対応が取られています。


6. 日本:慎重な姿勢から一歩前へ、透明化の強化が進む

日本は表現の自由への配慮から欧米ほど急激な規制強化は行ってきませんでしたが、2025年の情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)改正により、次の点が義務化されました。

  • 誹謗中傷投稿の削除基準の公表
  • 削除通知・対応プロセスの迅速化

プラットフォームに対し透明性を求める姿勢が明確化し、ユーザー保護と適正な情報流通の両立が課題となっています。


まとめ:世界のSNS規制はどこへ向かうのか

国・地域主な対象目的特徴
EU全ユーザー違法コンテンツ排除巨額罰金、アルゴリズム透明化
豪州16歳未満若年層保護SNS利用年齢制限(世界初)
米国未成年安全・メンタルヘルス保護デジタル門限・同意義務など多様
ブラジルプラットフォーム民主主義防衛命令不服従でサービス停止も
日本プラットフォーム誹謗中傷対策透明性・手続き迅速化

世界を俯瞰すると、SNSはもはや“自由な発信の場”を超え、社会秩序・青少年保護・民主主義の維持に関わる公共インフラとして扱われ始めていることが分かります。企業に求められるのは「ユーザーの安全」を前提としたサービス設計であり、規制は今後も各国で拡大・強化されていくことが予測されます。

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