2026年1月12日、前橋市長選挙の投開票が行われました。結果は、現職(前職)の小川晶氏が、自民・公明の推薦と山本一太知事の全面支援を受けた丸山彬氏を約1万票差で破り、再選。
この結果は、単なる地方選の一事例ではありません。間もなく断行されると言われる高市早苗首相による「衆議院解散総選挙」において、自民党が直面する「致命的なリスク」を浮き彫りにしました。
1. 丸山氏はなぜ敗れたのか?──「組織の奢り」への拒否感
弁護士である丸山氏が敗れた要因は、本人の資質以上に、「自民党的な選挙の形」そのものにありました。
- 「上からの攻撃」が招いた判官びいき: 山本知事らによる対立候補への激しいバッシングは、無党派層の目には「強い権力によるいじめ」と映りました。
- 生活実利に負けた「正論」: 丸山氏のクリーンな主張よりも、小川氏が掲げた「給食費無償化」という目に見える生活への還元が、実利を求める有権者の心を掴みました。
結局、古い地方組織による「ドブ板戦術」や「締め付け」は、今の無党派層には「嫌気」しか与えないことが証明されたのです。
2. 高市首相の「解散」に大義はあるのか?
高市首相が通常国会冒頭での解散を検討している背景には、単なる「支持率が高いから」という理由以上の「党内浄化」の意図が見え隠れします。
- 内なる敵(親中派・緊縮派)のリセット: 自民党支持層の多くは、裏金不祥事以上に、党内の「中国寄り」や「財政緊縮派」に嫌気がさしています。高市首相にとってこの選挙は、自身の「積極財政(サナエノミクス)」や「経済安保」を旗印に、党内の反対勢力に対し「公認権」という武器を使って踏み絵を迫る、いわば「党内大掃除」のための解散なのです。
3. 選挙後に待ち受ける「プラマイゼロ」の罠
しかし、この戦略は極めて危うい賭けでもあります。 もし選挙結果が「自民党の議席現状維持(プラマイゼロ)」に終われば、高市首相の求心力は急落します。代わりに「手取りを増やす」政策を掲げる国民民主党などが躍進すれば、高市首相は党内の敵と、キャスティングボートを握る野党の板挟みになり、身動きが取れなくなるでしょう。
4. 自民党は「前橋」をどう乗り越えるか?
自民党が大きく勝つために、高市首相が断行すべきテコ入れは明確です。
- 「組織」をバイパスするSNS戦略: 古い長老議員のネットワークに頼らず、首相自らがデジタルを通じて直接国民の「財布」に響くメッセージ(減税や年収の壁撤廃)を届けること。
- 「批判」から「希望」への転換: 敵を叩くのではなく、「高市政権ならあなたの生活がどう良くなるか」というポジティブなビジョンに特化し、判官びいきの隙を与えないこと。
- 実利の先払い: 「勝ったらやります」ではなく、解散前に具体的な家計支援を閣議決定する。前橋で「実績」が「不祥事」に勝ったように、政治は最後は「生活」で選ばれます。
結び:浄化か、それとも愛想を尽かされるか
有権者が求めているのは、形式的な謝罪ではなく、「自分の生活を守り、日本を強くするリーダーシップ」です。
高市首相が党内の反対勢力を切り伏せ、真の意味で「古い自民党」を浄化できるのか。それとも、前橋のように「古い組織の慣習」に足元を救われるのか。
この解散総選挙は、日本の未来だけでなく、自民党という組織が生き残れるかどうかの「最終審判」になるでしょう。
追加で考える 丸山氏をSNSで勝たせることはできたか?
私は現地取材には行っておらず SNS のすべてをチェックした訳ではありません。
それでも選挙期間中の日々の投稿については、小川氏、丸山氏ともに目を通していました。
印象的なのは小川氏の表情の豊さと撮影の巧さです。写真一枚からでも何かを伝えようとしているように感じました。
一方、丸山氏は清潔感があり優等生といったタイプで悪くないのですが、チャームポイントが見つからない。どれも同じ投稿でのっぺりしている印象を受ける。
こういったとき、丸山氏側はどうすればいいか?
例えば、撮影係を一人にせず、スマホを持っている人が順番に好きなようにやってもらい、編集だけはしっかりやるということです。かつ撮影者が話しかけるスタイルがいいでしょう。いろんな人に対して、どのように受け答えするのかということをSNS上で分かってもらうことにより、その人の人間性が分かってきます。中には変化球を投げる撮影者もいるでしょうから、バラエティに富んだ候補者の姿を見えることに繋がります。
これは一つのアイデアですが、こういうことを考えるのが SNS 担当者の役目です。
構造的に勝てない選挙だとしたらSNSでいくら頑張っても無理です。
不可能はあるというのが現実なので、選挙に勝つ以外の目標をもって取り組むしかないでしょう。次の選挙につながる、党勢拡大など。ただ、地方自治体の首長選挙で、次というのは考えにくい話だと思います。それでも精一杯やることにつきますね。





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